ぷちサミ(22)ダボスの思考回路(1) ― 2023/03/09 21:52
2023/03/07の1
WEFにとってはアメリカも捨て駒の1つか
吾狼: さて、前回は2月17日でしたから、ひと月も経たないうちに続編ですね。ようやく少し暖かくなってきましたが、今年は花粉症がひどくて泣いてます。幽大さんには笑われそうですが。
幽大: ……。
吾狼: あれ? 幽大さんも花粉症ですか?
幽大: うむ……まあ……歳を取ればいろいろあるわな。わしらの世代は子どもの頃にいっぱい毒を食わされたでな。そういうののツケが歳を取ってから出るのかもしれんな。風邪はひかんのだが、この季節になると、ちと鼻水が……な……。
イシ: 私もお仲間ですよ。気が合う3人ということで、さて、今日は何から行きましょうか。私としてはやはり、アメリカの自暴自棄ぶりが気になってます。このまま行くと、とにかく取り返しのつかない事態になりそうで。
幽大: 核が使われるというようなことかな?
イシ: そうですね。核を使うかどうかは別にしても、とにかくアメリカが没落していくことはもはや避けられないでしょう。
ウクライナ紛争がこのままロシアの制圧で終結しても、アメリカとNATOが核を使うような断末魔状況を見せた上で自滅するとしても、その後の世界ではもはやアメリカの覇権主義は成立しません。
アメリカに従った西欧諸国の政府首脳らは国民の信頼を完全に失い、失脚するでしょう。
吾狼: つまり、アメリカの失墜は計算済みということですよね? 捨て駒にされることが決まっていると。
幽大: そうだとして、誰による計算なのか、だな。ダボスの連中ということになるかね。
吾狼: そうでしょうね。その上というか裏というか、見えない場所にもっとラスボスみたいなのがいるとは思いますが。ロスチャイルド家とか……。
イシ: 連中は国家というものを基本的に認めていないと思うんだよね。彼らが目指すのは、すべての人類をコントロールできる中央政府だから。
いや、政府というイメージですらないかな。もっと小規模なエリート会議みたいなもの。司法とか立法といった概念ももはやなくて、面倒な仕組みを取り払い、効率的に世界をコントロールするシステム。
幽大: 連中は一体何をしたいんだ?
イシ: 私もそれを最近ではよく考えるんです。昔からある覇権主義というのとも違うと思うんですよね。もっとゲーム感覚に近いというか……。
吾狼: そうそう! まさにゲームなんじゃないですか? ビル・ゲイツなんて、そもそもがOSのライセンス買収で詐欺師的な才能を発揮して成功を収めたことが人生ゲームのスタートだったわけで、そういう人物が世界を動かせるほどの富を得ると、人生というよりも、この世界全体がゲームのように見えるんでしょう。
イシ: そうだね。世界全体をゲームととらえているゲーマーにとっては、国家なんてものも駒にすぎない。ましてや個々の人間なんて、石油や地下資源、食料と同じで、ゲームを進めるための資材というか、データ……ただの数字なんだろうね。
吾狼: 数字ならコンピュータが扱えますからね。感情移入する必要もない。
イシ: ゲームを効率的に進めるためには、今の世界人口は多すぎるから減らしたほうがいい。
今の技術やインフラを最も効率的に運用していく社会システムにとって、必要な人材は残すが、ただ資源を消費するだけの人間はいらない。
生かしておく人材は一定の知的レベルをクリアしなければいけないが、同時に、上からの指令に忠実に従う性質を持っていなければならない。
幽大: そんな世界のどこが楽しいのか。連中は自分の人生をどう考えておるんだ? 自分たちの思い通りに駒が動き、世界というゲームが進む。それで満足できるのか? だとしたら相当な愚か者ではないか。
イシ: やはり一種の病理なんでしょう。
吾狼: ゲーム感覚で生きてきて、あまりにも桁外れの富と権力を得てしまったことで、中毒症状を起こしているとか?
イシ: そういう連中が多数だとは思うけれど、宗教的なものに突き動かされている者もいるんじゃないかな。
吾狼: 終末論的な世界観というか、信仰心のようなものですか?
イシ: そうだね。世界は一度滅びて、その後の新世界に自分たちは選ばれて生き残り、永遠の命を授かる、みたいな。
幽大: それを神任せではなく、自分たちで積極的に実行しているわけか?
イシ: ええ。それが自分たちのような選ばれた者の使命なのだ、と。
幽大: それはやっかいだな。死んだら終わりではないわけだから。
吾狼: 中には、科学技術を神のように信仰している者もいるんじゃないですか。肉体は老化して滅びるけれど、自分の脳の中身をデータ化してデジタル世界に遺すことによって永遠の命が得られる、みたいな。
イシ: あるかもしれないね。まさにメタバースかな。
幽大: う~む。どうにも理解できんな。そんな世界で永遠に生きるなんぞ、地獄だろうに。

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ぷちサミ(23)シュワブ、ゲイツ、ハラリの人物像 ― 2023/03/09 21:57
2023/03/07の2
シュワブ、ゲイツ、ハラリの人物像
イシ: 私が興味を抱くのは、WEFの中のヒエラルヒーです。ただの駒として取り込まれる日本の政治家みたいなのが最底辺にいて、上のほうには会長のシュワブとか特別待遇のビル・ゲイツとかアドバイザーのユヴァル・ノア・ハラリとか。
中央がWEFのアドバイザーになっているユヴァル・ノア・ハラリ。右がビル・ゲイツ
(WeLiveInAMadWorldより)
(WeLiveInAMadWorldより)
シュワブは今月末には85歳になるけれど、彼はロスチャイルド家、ロックフェラー家などと直接血縁関係はなさそうだよね。
吾狼: ないと思います。彼の経歴は不明な部分が多いんですが、僕が把握しているところでは、父親はオイゲン・ヴィルヘルム・シュワブ(Eugen Wilhelm Schwab )という人で、エッシャー・ヴァイスというスイスの技術系、建設系の大企業の工場長をやっていたようです。その工場はドイツのラベンスブルグというスイス国境に近い町にあって、クラウスは一時期スイスの小学校に通っています。
幽大: さすがだな。吾狼くんはそんなことまで調べているのか。
吾狼: はい。シュワブの出自に謎が多いので、謎解きをしないわけにはいかないですよ。
父親についてはオイゲン・シュワブではなく、ハンク・R・シュワブというドイツ系ユダヤ人ではないかなどという人もいます。ハンク・シュワブはホロコーストを生き延びた後、アメリカに渡って成功するんですが、98歳まで生きて、死ぬ前に自叙伝を書いているんですね。そこには、自分は1914年にフランクフルトで生まれ、家系は15世紀まで遡れて、先祖の中にはロスチャイルド家の5人の創始者の父親であるマイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの父がいる、と書いてます。
でも、それは無理矢理クラウス・シュワブとロスチャイルド家を結びつけようとしているようにも思えますし、なんの根拠もないんですね。
で、通説通り、父親がオイゲン・シュワブという人物だとして、母親はエマという名前のユダヤ人ですが、父親はすぐに離婚しています。しかし、クラウスはその継母であるエリカ・エプレヒトのことを「母」と呼んでいます。エリカはユダヤ系ではなくアーリア系白人だそうです。
とにかく謎が多くて、よく分からない人物ですね。
幽大: そういうよく分からん
吾狼: はい。クラウスは秀才で、1958年から1966年、スイスにいた8年間であらゆる学位を習得してしまい、その後はチューリッヒのエッシャー・ヴァイス社で働いたり、フランクフルトの機械・プラントエンジニアリング協会のCEO補佐を務めていたんですが、その後、修士号獲得のためにアメリカに渡って、ヘンリー・キッシンジャーやケネス・ガルブレイスとの関係を作りました。
キッシンジャーには特に可愛がられたようですね。それを足場としてアメリカ国内のみならず、世界的に人脈を広げていきます。
ロスチャイルド家など、大富豪との関係もそのときに強まったんでしょう。
30歳でスイスに帰国すると、チューリッヒのエッシャー・ヴァイス社の役員に就任するんですが、突然、すべてを捨てて、1971年1月に世界経済フォーラムを立ち上げました。何があったんでしょうね。
イシ: その時点でロスチャイルド家などとの関係はすでに築かれていたんだろうね。彼はもともと裕福な家で育ってはいるけれど、ロスチャイルドの血とは直接の関係がなさそうだから、あくまでも才覚を見込まれたんだろう。
ビル・ゲイツもそんな感じだよね。彼の場合は金儲けの才覚もさることながら、すでに持っていた莫大な財力と、世界を征服したコンピュータ企業の創始者という点が大きいね。人をコントロールするのにインターネットとコンピュータは欠かせないから。
幽大: ゲイツはイシコフさんと同世代くらいかな?
イシ: ええ、1955年生まれですから今67歳ですね。
幽大: 千代の富士や江川と同じか。
イシ: そうですそうです。シュワブに比べれば若いですが、まあ、老人ですかね。
ちなみにハラリはまだ47歳ですね。
彼らに共通しているのは、権力の世襲にはそれほどこだわっていないところでしょうか。
ゲイツには二人の娘と一人の息子がいるけれど、あまり表には出てきていないのかな。
吾狼: ゲイツの結婚は38歳のときでしたから、長女が1996年生まれでまだ26歳。長男が1999年生まれで、今23歳。次女は2002年生まれでまだ20歳ですから、社会の表舞台で活躍するような年齢に達していないということでしょうか。
幽大: 離婚のときは結構騒がれたがなあ。かみさんが耐えられなくなったからだとかなんとか。
吾狼: 結婚当初からいろいろ問題を抱えていたようですね。ゲイツは5歳年上のアン・ウィンブラッドというIT会社を経営する切れ者女性にぞっこんで、メリンダとの結婚の際も相談したそうですよ。
結婚後もウィンブラッドさんとは毎年長期休暇をとって旅行にいっていたそうです。
それだけならまだしも、大富豪として成功した後は、ジェフリー・エプスタインとの親交を通して、ノルウェーのノーベル平和賞財団に平和賞受賞を働きかけていました。
そのエプスタインは児童買春や少女人身売買で逮捕され、獄中で自殺したことになっています。なっているというのは、謀殺説が有力だからなんですが、……その真相は別として、とにかくトンデモな人物ですね。マフィアとの非合法ビジネスもしていたそうです。
エプスタインの別荘にはビル・クリントンが若い女性を連れて自家用機で何度も訪ねているほか、トランプやイギリスのアンドルー王子らとも交友があったことで、逮捕、自殺後はいろいろなスキャンダルが囁かれました。
エプスタインが所有していたアメリカ領バージン諸島のリトル・セント・ジェームズ島↑ エプスタインはここにも多数の少女を連れ込み、性的虐待をしていた。各国のセレブたちも客として訪れていた。ビル・クリントンはエプスタインの自家用ジェットに20回以上乗っていることが分かっている
イシ: ゲイツも、エプスタインの影響を受けてかどうか知らないけれど、会社や財団の女性社員、職員に何度も性的暴行まがいのことをしていたというスキャンダルがあるね。
妻のメリンダも当然そういう彼の正体は知っていただろうから、子供が成人するのを見計らって離婚を申し出た、というのがもっぱらの見立てだね。
ゲイツのようなタイプも、子孫に自分の権力を引き継がせようというような欲は薄いんじゃないかな。
シュワブはどうなんだろうね。さすがにもう歳だから長くはないと思うけど、子供はいたんだっけ? 吾狼さん、知ってる?
吾狼: はい。二人いるみたいですね。ニコルとオリビエという姉弟です。姉のニコルは、世界銀行、ボリビア保健省の保健セクター改革プロジェクトなどに従事した後、2004年にWEFのヤング・グローバル・リーダーズ・フォーラムの創設ディレクターに就任。2009年には職場における男女平等参画のためのEDGE認定財団の共同創設者および社長に就任してます。
弟のオリビエはマサチューセッツ工科大学を卒業している技術関係の専門家。中国人と結婚し、2012年から2015年まで北京のWEF中国オフィスのエグゼクティブディレクターをした後、現在はWEFのテクノロジー関連の統括責任者みたいな立場にいるようですね。
イシ: なるほど。まあ、順当に世襲という感じではあるね。
ハラリはゲイだということを公表しているし、実際、イツィク・ヤハフ(Itzik Yahav)という男性と結婚生活を送っている。彼は自分の才能というか、自分の脳だけを信じていて、子孫に何かを託そうという発想はなさそうだな。
ただ、そういう彼の個性と論理性が、グローバリストたちには利用しやすいんだろうね。
吾狼: ハラリはどんどん変化しているように思います。最初は純粋に人類史を分析し、人間とはどういう生き物なのか、社会はどのように動いていくのかという学問的というか、理論構築に専念していたのが、どんどんWEFとの関係を強めていって、今ではWEFのプランナーみたいな感じでしょう?
イシ: そうだね。ハラリとしては、自分は変わっていない。現実を冷静に見つめ、分析し、理論を述べているだけだと言うかもしれないけれど、グローバリストたちは、その理論にのっとって人間をコントロールすることで自分たちが仕切る世界を造れると思っている。ハラリもそれに引き寄せられて、発言内容がただの分析にとどまらず、未来図を示す方向に傾いているね。
幽大: 学者から軍師、あるいは予想屋になってきたか。
吾狼: とにかく、超がつくリアリストですよね。感情がない、とでもいうか。
幽大: 余輩は何度か彼のインタビューやスピーチを動画で見ただけだが、ムキになって持論を力説するようなところに子供っぽさを感じたな。将棋の藤井くんのほうが大人っぽい。
イシ: ハラリの理論は明解なだけに、すでにAIが吸収し尽くしていると思うんですよ。将棋ソフトが過去の名人たちの棋譜をすべてデータとして読み込んでいるように。
幽大: となると、ハラリの脳が老化してきたときはすでにコンピュータにはかなわないから、用済みとなりそうだな。
イシ: 頭脳としてはそうかもしれないですが、広告塔というか、プロパガンダのキャラクター的な利用はされるでしょう。
幽大: なるほど。もっと人間にしか楽しめないことに情熱と時間を使えばいいものを……悲しい人生だな。
イシ: まあ、人の幸福感のことは分かりませんけどね。彼は彼なりに楽しんでいるんじゃないですか。
↑ハラリがTEDで語った内容の一部。多くの一般人は不要となる未来世界について詳細な分析をしている

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ぷちサミ(24)支配者たちの「帝王教育」 ― 2023/03/09 22:02
2023/03/07の3
支配者たちの「帝王教育」を想像する
吾狼: エプスタインの話に戻るんですが、アメリカではエプスタインが自殺したと思っている人は少数派で、殺されたんだろうと考える人のほうが圧倒的に多いんです。世論調査でも1対3くらいの開きがあるんですね。僕も殺されたと思ってますが、だとすれば、それを命じて実行できる組織が存在するということです。
幽大: それはそうだろう。世間ではそういうのを陰謀論と呼んで片づけてしまおうとするが、人類史は大昔からそうした陰謀の連続で綴られてきたわけでな。今に始まったことではないわな。
イシ: エプスタインにしても、彼とのつきあいが深かったゲイツにしても、自己中心というか、ある種の才覚と運で成り上がってきたでしょ。血族関係でああいう特殊な地位を得たわけではないという意味では、一種の「傭兵」だと思うんですよ。ゲームのラスボスではない。
やはりその上にはロスチャイルド家に代表される血族集団がいるんじゃないですかね。
自分たちはなるべく表には出て行かない。背後に隠れて、表舞台ではシュワブやゲイツのような人間を使う。
吾狼: 僕もそう思います。有名人というのはなにかと面倒ですからね。本当の支配者はそういう煩わしさのない快適な人生を送ろうとするでしょう。
イシ: となると、その血族集団は、結束を固めるために、子供には帝王教育のようなものをしていると思うんだ。私としては、その内容に興味があるなあ。
幽大: 帝王教育か。なるほど。しかし、ろくなものではないだろうな。人を人と思わぬ、とでもいうか、自分たちとその他大勢は、同じ人間の姿形をしていても、まったく違う存在なのだという意識を植えつけることから始めるだろうな。
イシ: その通りです。まずはそこからでしょうね。
昔はそれが階級社会や主君関係の維持という意識からだったと思いますが、21世紀の今は、もっと根本的に違う意識になっていると思うんです。
幽大: ほう、どんな意識かな。
イシ: IT技術と密着した世界観、とでも言えばいいですかね。
基本としては、自分たち以外のすべての人間は「労働力」にすぎない。企業の経営と同じで、従業員が増えすぎて人件費が経営を圧迫すれば解雇する。そうした感覚で人口削減も行う。
資源や原材料の調達を安価かつ独占的に行うためには詐欺的手法を駆使する。そもそも富の概念を仮想化して、何もないところに富を生み出す。その方法論は案外単純なものだけれど、一般庶民には分からない。
世界はこんなに簡単に操れるのだということを、子供のときから教える、ということだと思います。
ただ、そのための最も効果的な方法が今ならある。それがデジタル技術や遺伝子工学などのアプローチである、と。
それをさらに突き詰めていくと、自分たち以外の世界は仮想空間でよい。自分たちだけがリアルな世界で快適に生きる住人で、それを支えるインフラとしてのバーチャル世界にその他大勢の人間を放り込んでおく。
吾狼: そうした構造というか現代社会のシステムについて、教えられなくても学んでいったのがゲイツやシュワブだったということですね。エプスタインも、人間をロボット化する生命科学的な方法論に執着していたそうです。
美形の若い女性を集めて、自分の精子で大量の子孫を作る計画を持っていたとか、ノーベル賞生物学者に、自分が死んだ後は脳と性器を切り取って永久保存してほしいと依頼していたとか、とにかく異様な性癖、思考の持ち主だったようです。
幽大: ある種の奇形だな。地球上の生命体系から逸脱した一部の変異種によって、現代社会、いや「現実世界」がどんどん壊されておる、と。
イシ: そうした変異種を使って世界を変えていこうとしている連中は、とてつもなく周到で、簡単には尻尾を出さない強靱さを兼ね備えているでしょうね。祖先が味わってきた迫害と疎外の記憶によって形成されたものなのかな。
吾狼: エプスタインの話が続いて申し訳ないんですが、彼は世界のセレブたちを高級ワインと女性で接待しながら裏情報を収集し、同時に弱みを握ることで、利用したいときに操れるようにするための特殊な役割を担っていたともいわれています。モサドとの関係があったとも。
幽大: それが露見し始めたので殺された、ということか。
イシ: 表に出てくるような人物はみんな利用されているんだろうね。その人物が生まれつき持っている虚栄心、性癖、所有欲、権力欲といったものを刺激しながら、財産を殖やす技術や生命科学、ハイテク分野などの才覚を利用する。
幽大: そして、用済みになったら、背景にいる自分たちの存在までたどれないようにうまく消すわけだな。
イシ: ですから、私が興味を持つのは、それだけ巧みに世界を動かしている者たちの思考回路というか、世界観なんです。
基本は、ほとんどの人間は簡単に操れるという理解ですね。脳の性能とかは関係ない。天才的な頭脳を持っている学者や経営者でも簡単に操れる。なぜなら人間は生物にすぎないから。
幽大: そう考えて操る側も、人間というただの生物なんじゃないのか?
イシ: そこはよく分かりません。もしかするとそのさらに裏に、人間以外の生命体が存在しているのかもしれませんが、そこまで話を飛躍させると収拾がつかなくなるので、まずは人間であると仮定して……。
吾狼: 人間であると仮定しての帝王学、ということですよね? 僕はハラリの語っている内容がほぼそれに近いんじゃないかと思ってますけど……。
イシ: そう! まさにそうなんだよね。ナショナリズムとか共産主義とか男女平等とか貧富の差とか、そういうものは人間社会の指標や目標ではなく、対立や紛争を起こすための手段であるという割り切りだね。
彼は人間社会を数理モデルのようにとらえている。地球生態系の中での人類の適正繁殖数をはじき出すのはもちろんのこと、その数を保つための「間引き」の方法、残した人間をコントロールする方法、必要な人材の選び方、従わせ方、育て方……すべてAIが答えをはじき出す命題にすぎない。つまり手段であって目的ではない。……そうした方法論や哲学を、支配者一族は自分の子供たちに徹底的に叩き込むだろうね。
幽大: しかし、ゲイツやシュワブのような表に出てくる人間を操る裏側の支配者たちが、必ずしも優秀な頭脳や強い精神力を持っているとは限らんだろう? 世襲議員にろくなのがおらんのと同じで、出来の悪いのも混じっていそうだがな。
イシ: そうですね。たとえ優秀な頭脳を持っていたとしても、最先端の電子工学や生命科学のエキスパートではないでしょう。そういう分野での外部の頭脳をいかに従わせるかという方法論に特化した影の帝王学で育てられた一族なんでしょうね。
吾狼: それができるのはやはり莫大な財力のおかげですか?
イシ: そうだろうけれど、財力だけならゲイツのような富豪がすでにいるわけだよね。そうした大富豪をも利用するためには、単純な財力だけでは無理だ。最大の武器は、財力を保証しているシステムを支配していることかな。
最近、仮想通貨ということが話題になるけれど、そもそもドルだのユーロだのという既存の通貨も、とっくの昔からすべて仮想だよ。ただの数字、データにすぎない。
ルールを変更するだけで一気に意味をなさなくなる「約束事」だ。実際の富は、食料を含めた資源と人間でしょ。そういう意味での強国はロシアや中国ということになる。
アメリカにも資源と人間はあるけれど、かなり使いすぎてしまって、本来の実力以上のものになっている。マネーゲームの土台が崩れれば一気に危機に陥る。虚構の上に大きくなりすぎたアメリカという国が、これから作ろうとする世界統一政府にとっては邪魔になってきた。そろそろ弱体化させたほうがいいとダボスのトップは考えているんじゃないかな。
吾狼: アメリカも用済みになって捨てられる、ということですか?
イシ: そうなっているとしか思えないんだよね。今のアメリカ政府がやっていることはどう考えても自暴自棄の自滅路線だもの。
アメリカが自滅する前に、西欧諸国がつぶれるだろうけどね。西欧諸国の政界トップが軒並みダボスのメンバーだからね。まずは自国を崩壊させる路線に舵を切る。
ダボスのトップには、国家という概念がないんだよね。ユダヤ系の人間が中枢を占めていると思うけれど、彼らは長いこと流浪の民だったし、ホロコーストのような惨事も何度も経験してきている。民族紛争は武器を消費させる経済手段であり、かつ、特定の地域の資源や人口をコントロールする力学的手段として考えている。
イスラエルはユダヤ民族にとって念願の祖国だといわれているけれど、今はもう、地政学的にあの場所を利用して紛争を起こしたり他国を牽制したり焚きつけたりという戦略拠点としてとらえているんじゃないかな。遺伝子注射もまっ先に実験場として使った感じだし。
ダボスのトップ、あるいはその裏にいる支配層の頂点の連中にとって、いわゆる民族意識というのは薄いと思うよ。ユダヤ民族だからどうのこうのというのではなくて、人類を管理するだけの能力を持つ人材がユダヤ人に集中している、という結果論的なとらえ方じゃないかな。
幽大: であれば、自分の血を引く子供でも、出来の悪いのは切り捨てるのか?
イシ: そうでしょうね。ダメな血を排除していくという優生学的な割り切りができる連中でしょうから。

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ぷちサミ(25)グローバリストの限界と幻想 ― 2023/03/09 22:05
グローバル社会の限界と幻想
吾狼: 僕が分からないのは、今行われている人口削減計画というのは、対象がほとんどランダムというか、区別していないですよね。遺伝子注射にしても武力紛争にしても、優秀な人材は生き残らせるというような仕組みはなさそうです。人種も年齢層も職業も、全部平均的に間引かれていくような気がするんですが、それって雑すぎませんか?幽大: 優秀な人材だけ残すと、自分たちの力が脅かされるからではないのかな。今の世界を彼らは操っている。一部の優秀な人間が作り出すハイテク機器や生命工学の技術を利用できている。この構成のまま、人口だけを減らせればいいということじゃろ。
イシ: なるほど、そうかもしれませんね。あとは、実験中ということではないですかね。
遺伝子製剤注射を打った人間の中にも、わりと平気でいる人たちがいっぱいいますよね。今のところは、ですが。
人間の身体は複雑だから、同じようなリスクを与えても生死を分ける要素は複雑に絡み合っていて簡単には計算できない。どんな条件なら生き残るのかと見ているのかもしれません。
幽大: あとは、これもまた遺伝子の淘汰なのではないかな。強い種だけ生き残っていけばいいというような。
イシ: そういう考え方もできますね。彼らは最終的には出生も死も自在にコントロールしようとしているでしょうから、人工授精や遺伝子操作を繰り返しても耐えられるような個体を残そうとしている、とも考えられますね。
吾狼: 殺すのはいつでもできるから、ですか? 怖ろしい……。
幽大: 彼らにとっては自分たち以外の人間はすべて資源であり材料にすぎないんだから、そう考えるのは自然じゃろ。農業や畜産と同じ考え方じゃな。病虫害や冷害に生き残った個体を選び出し、掛け合わせて、強い品種を作ろうとか、そういう発想だわな。
吾狼: それで穫れすぎて価値が落ちたら捨てればいい、とか……。
イシ: 特定の農薬に反応する品種を作るとか、そういうことだね。自分たちの思い通りに動く人間を増やすために、娯楽や性癖も管理しやすくする。多様性社会を謳いながら、実は根底では単純な刺激に反応するように調教する。芸術や哲学も単純化させていく。
幽大: すでにそういう世界になってきておるな。
しかし、そう簡単にいくかね。
生き残った人間の中には、簡単には瞞されない者たちが多く含まれていそうだがな。そうした者たちとの戦いが待っているんじゃないか?
吾狼: 幽大さんの予言ではどうなるんですか? 人口が減った後の世界で、そうした戦いがあるんでしょうか。
幽大: 余輩にはそこまでは見通せんな。最近は霊力も衰えているのか、未来世界に人間が見えんのじゃよ。
吾狼: 人類が滅亡しているからですか?
幽大: いや、どうなんじゃろ。余輩が最近感じるのは、地震や津波のような天変地異の気配じゃな。かなり近いかもしれん。早ければ今年の春……まさに今じゃが、夏が来る前、桜と一緒に地が揺れるような予感がある。
吾狼: ええ~! やめてくださいよぉ。
幽大: そうした大地の幻影や海の幻影はときどき浮かぶんじゃが、その絵の中に人間の姿が見えてこないんだな。なぜかは分からんが。
ただ、空中にキラキラした細かい塵のようなものが漂っているような感覚に包まれることがある。
イシ: 空中にキラキラした塵ですか。気になりますね。火山灰とかではなくて?
幽大: そんな具体的なものではないな。目では見えない塵とでもいうか、おそらく今こうして話している我々も、その塵の中にいるんだろうと感じる。
吾狼: 霊的なものですか?
幽大: う~む、そうともいえるかな。
その塵は様々な色で、同じ種類ではない。無数の個性を持っておる。それが重なり合っている、とでもいうか……。
イシ: 分かる気がします。量子の世界ですかね。その本来見えない塵が集まって世界を形成している……。
幽大: そんなところかもしれんな。
つまりだ。世界というのは一つではない。余輩が見ている世界と、イシコフさんや吾狼くんが見ている世界は別のものなんだ。それが重なり合っている。重なり合っている部分は共通して見ている世界だから、我々は同じ世界にいると思っている。しかし、本当は別々の世界に生きておるんだ。
同じことが世界中の人間や生物にもいえる。犬のポチが見ている世界は、飼い主が見ている世界とはまったく違う世界なんじゃが、両者の世界は重なっているので、その重なりの部分においてはやりとりができる。餌をもらったり、命令を受けたり、甘えたりといったやりとり、交流がな。
イシ: 分かります分かります。すごくよく分かります、それ。
吾狼: イシコフさんもそういう話、よくしてますよね。
イシ: うん、そうなんだよね。私の世界観と同じだね。
幽大: 余輩のような予言者は、重なっていない部分がときどき垣間見えるんじゃな。そこは時間も空間も重なっていないから、この世界がたどるであろう未来のことが見えてしまうことがある。
長い間生きてきて、余輩はおのれの個性をそんな風に理解するようになった。と同時に、若いときの霊感は、今はもう枯れ果ててしまったようじゃがな。
イシ: いいんじゃないですか、それで。未来が見えたまま死ぬのもなんだか辛いでしょう。
幽大: そうじゃな。若いときより今のほうが楽だよ。
それで思うのは、ゲイツやシュワブには、こうした重ね合わせのような世界は見えていないだろうということだな。
見えないのはもちろんのこと、考えたこともないじゃろ。連中にとっては、世界は一つしかない。一つしかないから、自分たちで操れると思っておる。
世界はそんな単純なものではないのだがな。
吾狼: なんかすごい話になってきましたね。幽大さんはやっぱりすごいや。
幽大: なんだ、今頃分かったのか?




